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残業代請求の手順と実例!知らずに損をしないための方法とは?

会社に残業代を請求するって、なんかハードル高そうだな~と悩んでいる方は多いと思います。

以前の僕も全く同じ考えでした・・・。

しかし、あなたがその会社で働いた『労力と時間』は確実に存在し、会社はその分の賃金を支払う義務があります。

とくに退職を考えている方の未払い残業代請求には、その金額が大きければ生活していくための負担が減りメリットになる可能性があります。

今回は未払い残業代請求について、僕の体験と実例にもとづきお話していこうと思います。

会社から残業代を全額支払ってもらえない方は是非この記事を参考にしてみてください(^^)




残業時間・割増賃金とは?

労働基準法において労働時間は1日8時間・1週間で40時間と定められており規定に違反した場合、会社は労働者に対し所定の割増賃金を支払わなければなりません。

月単位で考えるとおよそ160時間~177時間が法定内労働時間と言われています。

仮に9時~20時の勤務時間で休憩が1時間だとすると8時間を超えた2時間分が残業時間とみなされます。

法定労働時間外で残業させる場合に会社は労働者に1.25倍の割増賃金を支払わなくてはいけません。

深夜帯22時~5時の場合の時間外労働は1.5倍の割増賃金を支払う義務があります。

早出出勤なら早く来て働いた時間も残業時間となる可能性があります。

そして未払い残業代請求には時効というものがあり2020年の4月からは3年間に延長されました。

他にも残業代についての細かい規定はありますが基本的にはこのような感じです。

あきらめるのはまだ早い!

みなさんは会社から支払われる給与を毎月ちゃんと受け取っていますか?

給与が支払われる前に給与明細を会社からもらうと思うのですが、どう考えても働いた残業時間分の給与が含まれていない事はないでしょうか?

会社が一生懸命に働いたみなさんの残業代を支払わないなんてどう考えても許せないですよね( `ー´)ノ

しかし、実際に会社で働いているみなさんは、こんなふうに思ってたりしませんか?

サービス残業だと割り切っているから・・・

職場の暗黙の了解で残業してるし・・なんか請求しづらい

会社に早出出勤しないと仕事が間に合わなくて・・・

今更、残業代を請求したところでもう遅いでしょ・・?

そんなことないんです!!

例え会社側が社員に対し『残業しろとは指示してない』と言い這ったとしても、

その仕事が残業しないと終われない仕事量であれば会社側が暗黙の指示を出したとみなされ、残業代の請求が可能になります。

要は会社側が残業時間を定め、それ以降の残業は禁止するよう社員に伝え、残業させないシステムを作らない限りは未払い残業代を払う義務があるのです。

僕は過去に2年ほど勤めたブラック企業に未払い残業代を請求しました。

請求し会社が支払ったその金額は実に230万円ほどにも及びました。

当時の僕は社畜として毎月100時間ほど残業をしていました。

普通のサラリーマンからすれば相当な残業時間だと思います。

しかも、過労とストレスでうつ病になり会社を退職することになりました。

会社のために一生懸命に働いてきた結果がコレです・・・。

僕は思いました。

あれだけ会社でひどい目に合わされてこのまま泣き寝入りでは終われないと・・・。

労働したという証拠が僕を救った

会社への未払い残業代請求は証拠がなければ出来ません。

そこで必要となる証拠を簡単にリストアップしてみました。

  1. タイムカード・・・コピーやスマホでとった記録で構いません。僕は月末にスマホで記録をとっていました。
  2. 雇用契約書・・・入社時に渡される書類、他に労働条件通知書なども。手元にあるうちにコピーしましょう。
  3. 就業規則・・・本来は就業場所に置かなければならない書類です。こちらも手元にあるうちにコピー。
  4. 業務日報・パソコン・・・証拠としては一番確認しづらく正直微妙です・・・。
  5. 手帳やメモ・・・手書きだろうが立派な証拠(タイムカードの代わりになります。)出勤時間・休憩時間・退勤時間の3つを分単位で書きましょう。

特にタイムカードの記録手帳・メモの記録をしておく事が残業代請求にはとても重要になっていきます。

そして8割~9割はこの上記の5つの項目で会社から支払われる残業代の金額が決まると言っていいくらいです。

では実際に会社に請求するにはどうしたらよいのか?3つのパターンからお話していきます。

残業代を請求する3つのパターン

①自分自身で請求する方法

正直オススメしません。

残業代を未払いにしているブラック企業がこちらの要望に応えるとは到底思えないからです(;・∀・)

請求することによって会社側は逆上し労働者に対して圧力を加える可能性があるため精神的負担もついてきてしまいます。

②労働基準監督署を利用し請求する方法

労基を利用する最大のメリットは金銭的負担なく会社に対し未払い残業代を請求できる所です(^^)

その分タイムカードのコピーや証拠書類、自分がいくら請求したいのかをある程度明確にし準備しておかなければなりません。

勘違いをする方も多いのですが労基署はあなたに対して特別な味方ではないという事です。

労基署はあくまでも法律と規制に基づいて会社を調査及び是正勧告・罰則をする事ができます。

デメリットとしては残業代未払いをしている会社に対して指導・勧告をすることは出来るのですが民事上、強制的に支払わせることが出来ないことです。

しかし実際のところ労基署が違反している会社に指導・是正勧告を行えば大半の企業は罰則を恐れ、期限内に支払いに応じる事がほとんどです。

③法律事務所を利用し請求する方法

法律事務所(弁護士)に任せる最大のメリットは証拠があればそれに合わせて自分の代わりに会社側と交渉・未払い残業代を請求してくれることです。

そしてあなたの強い味方となり、法律をフルに活用して未払い残業代に加え、遅延損害金や付加金を請求をすることも場合によっては可能です。

デメリットは相談料(数回は無料の場合あり)や着手金・成功報酬として数万円~数十万円が費用としてかかること。

弁護士に支払う着手金や成功報酬はその人の請求金額によっても相場が変わってきますし、各法律事務所でも金額が異なっているので自分が納得出来るところで相談することが良いと思います。

近年では退職代行サービスも併用して行っている弁護士事務所もあります。

弁護士法人 みやびの退職代行サービスは弁護士事務所が運営する退職代行サービスです。

弁護士が対応している為、他業者の様に失敗する事がなく退職を成立させてくれます。
また残業代請求、退職金請求がある場合も専属の弁護士が対応してくれるので安心です。

おすすめの残業代請求のやり方

僕が実際に請求して良かったやり方を簡単に書いていこうと思います(^^)/

ちなみにこのやり方は会社を退職する意思がある人が参考にすると良いと思います。

  1. 在職中はとにかく残業代に必要な証拠は出来る限り集めておく。
  2. 辞める意思を伝え問題なく退職する。
  3. 法律事務所に無料相談をして会社にたいしての請求額の見積もりを教えてもらう。
  4. 労基署に相談したのち申告をする。内容証明郵便で会社に対し請求書を送る。
  5. 労基署に調査及び是正勧告してもらう。
  6. ブラック企業が支払わないと言い出し駄々をこねる。
  7. 場合によっては法的手段に出る旨を伝える。

①結論から言うと会社での労働状況が分かるもの(タイムカードなどの証拠)がある時点であなたの勝利です。

②僕は過労とストレスによるうつ病を患っていたので傷病手当の申請の意思を会社に伝えてから退職しました。

③法律事務所には法テラスなどの無料相談を行っているところが多いです。出来るかぎり証拠となるコピーを渡してどのくらいの残業代を請求できるのか、着手金・成功報酬はどのくらいになるのかをあらかじめ聞いておきましょう。

④法律事務所が見積もりを出している間に労働基準監督署へ行き、相談・申告をしましょう。

未払い残業代の金額を添えて内容証明郵便を会社に送ります。

⑤⑥僕の場合、労基署が僕が持つ証拠に基づいて会社に資料を求めたり調査してくれた際に会社はあること無いことを言って否定してきました。

⑦労基署の是正勧告がでたら余計な感情は捨てて、こちらが決めた期限内までに未払い残業代を支払ってもらいましょう。言い訳は一切聞かずにただひたすらに請求しましょう。

会社側がそれでも払わないと言い出すようなら、法的処置をとり、未払い残業代に加え遅延損害金と付加金を加えて訴訟すると伝えましょう。

僕の場合この文句を会社側に伝えたことにより素直に未払い残業代を支払ってもらいました(^^)/

なおも払わない場合は労基署はあきらめて相談した法律事務所に改めて正式に依頼した方が良いと思います。

まとめ

残業代を請求する事は無駄なことでも不安なことでもありません。当然の権利です。

残業代の時効は3年間まで(2021年5月現在)タイムカードなど証拠をしっかり集めて労基署・法律事務所を活用して請求しましょう。

内容証明郵便を送り残業代を請求しましょう。直接ブラック企業とやりとりしなくて済みます。

会社が言い訳、交渉を持ち出してくるようなら法的処置・訴訟も視野に入れましょう。

会社の長時間労働や残業時間に悩んでいる方がいたら、この記事の内容を参考にして少しでも希望をもって頂けたら幸いです。

終わってみれば『残業代を請求して良かった!』と心の底から思えるはずです(^^)/

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